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ロッテ・井上 関東でも“関西魂” 思いつむぐ「1・17」触れて来た“大震災の記憶” - スポニチ Sponichi Annex 野球
95年の阪神大震災発生から31年を迎えた17日、現役ドラフトで阪神からロッテに移籍した井上広大外野手(24)が鹿児島県鹿屋市のMORIオールウェーブスタジアムで自主トレを公開した。震災当時は生まれていないが、大阪出身で履正社(大阪)、阪神で大地震の記憶に触れてきた。新天地ではプロ初の三塁にも挑戦するロマン砲が「1・17」に決意を新たにした。
まだこの世に生を受けていなかった未完の大砲は「忘れられない一日」と言った。6434人が亡くなった大震災。井上は毎年黙とうし「野球ができているのは本当に幸せなこと。普通じゃない。今ある一日一日を精いっぱいかみしめて生活していきたい」と語った。大阪で生まれ育ち、履正社を経て阪神に入団した。大地震の記憶を伝え聞き「年齢を重ねるごとに知るようになった。本当に大変な時期を過ごした人がいる」。発信力を持つプロ野球選手として、毎年、「1・17」を風化させないように向き合ってきた。DeNA・牧らと行う自主トレ地でこの日を迎えた。新天地で出場機会を増やすため、本職の外野だけでなく一塁や、履正社時代以来となる三塁の守備にも取り組んでいる。サブロー監督からは「打率はいいから、長打を」と売りである打力を期待される。「一からのスタート。気持ちを入れ替える。ここぞというところで1点を取れるように準備したい」とバットを振った。模造刀を用いた居合抜きにも取り組み、体幹や体重移動を意識することでスイングと守備動作の再現性を高めている。高校通算49発も、プロ6年間で3本塁打と才能を発揮できていない右の長距離砲。ロッテの入団会見で「もう関西には帰らないという覚悟でこの地に来た」と決意表明したが、被災地を忘れることはない。昨季、8年ぶりに最下位に沈んだチームで、打撃開眼に期待がかかる。「いつ自分たちも(震災で)そういう状況になるか分からない」と一打席を大切に7年目のシーズンに臨む。(神田 佑)▽阪神大震災 95年1月17日の午前5時46分、淡路島北部の明石海峡を震源にマグニチュード7.3の地震が発生。最大震度7を記録し、兵庫県神戸市、西宮市など甚大な被害に見舞われた。大阪府などと合わせた死者は6434人。全壊した建物は約10万5000棟で鉄道や道路、電気、水道、ガスなどのライフラインも寸断された。