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【球界ここだけの話(4010)】米国で「自分を下げなくなった」カブス・今永昇太 DeNA時代に見たスタイルからの大きな転換
カブス・今永昇太米大リーグで2年目のプレーを終えたカブス・今永昇太投手(32)。縁あって取材機会に恵まれた昨年12月のトークイベントの際、ある発言が興味深かった。「アメリカに行って、間違いなく変わったことがある。自分を下げなくなった。日本語って、謙遜がある。自分なんて、と自分が下がることで相手が上がるシステム。それはアメリカ人の選手に全く理解されなかった」DeNA担当時代、今永からは何度も「自分なんて」という言葉を聞いた。エースに君臨したときも「本当のエースは菅野(当時巨人)さんのように、たとえ負けても新聞の1面になる選手。僕なんてまだまだ」、2022年にノーヒットノーランを達成した際は「何者でもない一投手を、みんながこのような結果に導いてくれた」と語っていた。特に忘れられないのは22年、ノーノー達成から2戦続けて勝てなかったとき。「落ち込んだ姿を見せてはいけない」と気丈に振る舞う中で、周囲に気を使わせまいと「俺、2週間打たれているから」と自虐的に話していた。すると、同学年の桑原から『ナガ(今永)、自分で自分のことだけはばかにすんな』と言われ、ハッとさせられたと明かしていた。常におごらず、相手を敬う。これが今永のスタイルであり、ファンに愛される要因でもあった。だが、異国の地では違った。「例えばブルペンで投げていて、真ん中にいって、あの打者だったら打っていたなとか言うと、誰も笑わない。そんなこと言うな、みたいな感じで言われるので。そこは自分としてはいい経験だった」と振り返る。米国でもまれ、技術はもちろん精神的にも今永は進化した。「自分を下げることで生まれることってたぶんないんだなって感じて、何でもポジティブに考えるようになった。そう変えることで自分も毎日を楽しく過ごせるし、もしネガティブだったら絶対にポジティブな人は寄ってこないと思うので。どんなつらいことがあっても、ポジティブに変換できたら僕は幸せ」3月には2大会連続でワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場が有力視されている。米国との決勝に先発した前回大会から3年―。大きく変化を遂げた今永が見せるパフォーマンスに注目が集まる。(浜浦日向)今永の成績へ