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「朝起きてユニホーム着る瞬間は」阪神・岩貞祐太が13回目のキャンプインで感じた喜びと不変のシャドー - スポニチ Sponichi Annex 野球
阪神の沖縄・具志川キャンプは第1クール初日を迎えた。13年目の岩貞祐太投手(34)は初日からブルペン入りし入団以来ルーティンにしているシャドーピッチングで初日の練習を締めくくった。プロ野球選手にとって特別な「2月1日」。ベテラン左腕には「変化」したものと「不変」のものがあった。(取材・遠藤 礼)
朝、宿舎の自室で新調された縦縞のユニホームに袖を通す。入団当初は「決意」や「気合い」といった類の感情が「感謝」や「喜び」に変わったのはここ数年だという。13回目のキャンプインを迎えた岩貞は混じり気のない言葉を口にした。「やっぱり2月1日は朝起きて準備してユニホームを着る瞬間は“よしやってやるぞ”というよりはユニホームを着れることのうれしさがまず出てくる。若い頃は感じなかったけどここ数年。ユニホームを着られることに感謝しながら球場に行こうという感じ」。昨年までの12年間で故障や成績の浮き沈み、ポジションの変更など様々なことを経験してきた。競争の渦に飲み込まれる若手時代は前のめりだった2月1日はプロ野球選手であることの幸せをかみしめる日になった。変わったものがあれば変わっていないものもある。こだわってきたのはキャンプ初日のブルペン入り。今年も直球を30球丁寧にコースに投げ込んだ。そして練習の最後は再びマウンドに戻ってシャドーピッチングを入念に40分。2年目の秋から続ける投球の土台を作り上げるルーティンだ。「ブルペンは無意識でやるところで意識付けをシャドーでやる。チェックポイントを頭で整理して明日のブルペンで無意識の中でやる。いや明日っていうよりも今年に向けたものかな」。こうして岩貞の13回目のキャンプ初日は過ぎていった。打ち上げまで約1カ月の沖縄での日々。岩貞の中では「やっと1日が終わった」のではなく「もうあと1カ月しかない」という感覚だという。「自分のチェックポイントがあってそこをこなすのに時間が足りないので」。本人が表現したキャンプでの心構えが分かりやすい。「キャンプは特に“今日だけ頑張ろう”という意識でやってます。“今日はいいや”は絶対だめで“今日だけやろう”の積み重ね」。明日無き今日をただ愚直に積み重ねていく。それが来年もプロ野球選手として2月1日を迎えられることにつながっていく。