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西武・源田 WBC世界一へ自信の「守」と日本一へ進化の「打」 恩師・辻氏直撃にW頂点の誓い - スポニチ Sponichi Annex 野球
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に2大会連続出場する西武・源田壮亮内野手(32)が新人時代から監督として指導を受けた恩師・辻発彦氏(67=スポニチ本紙評論家)の直撃に答え、連覇への貢献を誓った。期待されるのは「源田の1ミリ」で沸かせた前回23年大会の再現。ゴールデングラブ賞が7年連続で途切れるなどした昨季の不振を踏まえて筋力強化に取り組むなど、代表でもチームでも若手に負けない覚悟を示した。(取材・構成=浅古 正則、河西 崇)
辻氏 侍ジャパンの合宿も近づいてきた。考えてみれば凄いメンバーがそろい、今回は年齢的にも上の世代で大会を迎えることになる。源田 捕手で35歳の中村(悠平)さんもいる。中村さんがいろいろやってくれると思います。投手では36歳の菅野(智之)さん、(菊池)雄星さんもいますし、特に自分が気負うことはありません。雄星さんと会えるのは楽しみです。辻氏 他国も半端じゃない陣容だから、一戦一戦に緊張感がある。源田 前回の初戦(大谷が登板した1次ラウンド・中国戦)は凄かったですね。今大会初戦で対戦する台湾は強いですよ。24年プレミア12のときも強かったですし、韓国よりも今は台湾の方に勢いを感じますね。辻氏 前回と違って、準々決勝から米国に舞台を移して戦うことについては。源田 ドミニカ共和国かベネズエラですね。連覇、連覇というけれど、難しい戦いになりそうですね。でも、連覇はしたいです!辻氏 米国ではローンデポ・パークが会場。前回準決勝では「源田の1ミリ」もあった。あの球場の印象は。源田 守りやすかったですよ。でも守っていて一度だけ驚いたことがありました。米国のベッツ(ドジャース)には度肝を抜かれました。辻氏 というと?源田 (ベッツが)差し込まれたと思って二塁側に体重を移動させたら、彼は引っ張ってきましたからね。それは日本人で感じられない威力でした。これが国際大会、海外勢の強さかと思いました。辻氏 一流の内野手が見ているところはそこだよね。バットが振り遅れているとかで判断するけど、彼らには巻き込む力がある。そこが日本と海外勢の違いだね。源田 初めての経験でした。辻氏 WBC球は野手としては神経を使う?打球の速さとか感覚的にはどう?源田 投げてみた感じは大丈夫だと思います。前回も何も感じなかったです。辻氏 凄いね。昔は縫い目はガタガタだったし、自分が初めて一塁に投げたときは悪送球したよ(笑い)。そういう意味でも新しい選手を呼ぶのは判断が難しいところだ。源田 併殺もいつも通りやっておけば問題ないと思います。日本でやっている方が(選手の)足も速いんじゃないですか?普通にやれば取れると思います。辻氏 最初はマスコミの中で源田の名前が出ていなかった。第1回WBCで宮本慎也が呼ばれたように、守備力のあるベテラン選手が必要になってくるよ。辻氏 西武の話に移ろうか。キャンプを視察して、まず驚いたのは選手の人数が多かったこと。FA移籍組も新人もいたり、凄く変わったね。本当の意味で競争になったらチームが強くなると思った。源田 頑張ります!チームスローガンのように“打破”したいですね。辻氏 源田としても今年は頑張らないといけないよね。去年の成績(打率.209)をどう見ている?源田 直球がはじけなかったので、その時点でヤバいな…と思いました。今年は真っすぐをはじけるように、強く振れるように、というのは意識しています。辻氏 秋季キャンプから体を鍛えていると聞いた。源田 初めて筋トレをガンガンやりました。ずっと人生マックス体重を更新しています。もうちょっといきたいかな。やっぱり打てる選手が試合に出られると思うので頑張りたいと思います。辻氏 俺はプロ10年目で間違って首位打者を獲ったからね(笑い)。源田だってそういうこともあるし、源田だけじゃなくて外崎もそう。まだまだ頑張ってほしいね。源田 世界一も日本一も簡単じゃないですけど、打破します!▽23年大会の源田 1次ラウンド2戦目の韓国戦で二塁走者として帰塁した際に右手小指を骨折。2試合を欠場し、イタリアとの準々決勝から復帰した。メキシコとの準決勝では、0―3の7回1死から二盗でヘッドスライディングした走者トレホの右手がベースから離れた一瞬の隙を逃さずタッチ。当初のセーフ判定がリプレー検証でアウトに覆り「源田の1ミリ」と称えられた。三振併殺で流れが変わり、9回逆転サヨナラ勝利につながった。大会を通して5試合で「8番・遊撃」を務め、打率.250、2打点。≪辻氏取材後記 太くなった首周りに見えた危機感≫相変わらず、ひょうひょうとした受け答えだったが、WBCに対する源田の覚悟は伝わってきた。一昨年のプレミア12以降の代表戦。井端監督とは取材現場の雑談の中で「源田を外せないだろう?」「そうなんですよ」というやりとりはしてきた。遊撃手上がりの監督。内野の守りの重要性は誰よりも分かっている。前回大会のベッツの打球の話を聞いて改めて守備に関して源田は「プロ中のプロ」だと感じた。僅差の終盤、源田ほどベンチに安心感を与えてくれる選手はいない。WBC後は源田にとって勝負のシーズンになる。昨季のような打撃では試合にも出してもらえない。その危機感からウエートに取り組んだ。触ったら肩周りが太くなっていて驚いた。プロ10年目、どんな姿を見せてくれるのか注目している。(スポニチ本紙評論家)