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阪神・球児監督 異例のMVP9人選出 筆頭は2年目の伊原「取り組みがプロになった」 - スポニチ Sponichi Annex 野球
阪神は25日、沖縄・宜野座村で2月1日から開催してきた春季キャンプを打ち上げた。藤川球児監督(45)は、伊原陵人投手(25)を筆頭に、木下、石黒、嶋村、元山、浜田、小野寺、高寺、中川の9選手をMVPに選出。超異例ともいえる大量指名の中「一番成長している」と2年目左腕に高評価を下した。先発ローテーション入りも視野に入れる背番号18の今季の飛躍に期待を寄せた。
断続的に雨が降る宜野座で、藤川監督は晴れ晴れとした表情で25日間を回想した。石井が左アキレス腱断裂で離脱するショックもあった一方、新戦力の台頭にも恵まれた春。岩崎、近本、大山ら主力の順調な調整に加え、着実に力を蓄えた若虎をたたえた。恒例のMVP選出で、異例ともいえる大量9人を指名したのも、充実度の裏返しと言っていい。「投手であれば石黒、それから木下が非常に伸びてきた。捕手で言うと嶋村。(昨年の)秋季キャンプから進んできている。打者は新戦力の浜田、元山、高寺、中川、小野寺。非常にいい兆しを見せてきていると思う」8人の名前を言い終え、強調するように付け加えたのが2年目左腕の名だ。「本当に、一番成長しているのは伊原」。昨季、ルーキーながら先発と中継ぎ双方で投手陣の一角を担った25歳の確かな成長を喜んだ。「たくさんの方に見られたとしても、自分の進むべき方向を間違わない選手だと確信が持てた。このキャンプを見ていて、取り組みがプロになった。非常に強い、春のキャンプの取り組みに見えた」来る日も来る日もブルペンで腕を振る伊原に、指揮官は熱視線を送ってきた。全体練習中に投げ込んだ球数はチームトップの798。“おかわり”で敢行した投球数を足すと、実に1000球近くになる。投球数や練習メニューを管理した昨春から一転、リミッターを完全解除。存分に投げ込ませ、走り込ませた。左腕が貫いたひたむきな姿勢に、信頼度は一層増した。「役割ははっきり言えませんけれども」と前置きした上で「この2年目は、非常に楽しみなシーズンになるんじゃないか」と断言。“便利屋”から独り立ちし、先発ローテーション入りする未来も見えている。「主力がしっかりしており(昨季は)1年目の選手たちの未来を考えながら、積極的に起用できた。これが(今年は)総じて戦力になる。いい兆しは今のところあるのかな」先輩の背中を追うだけだった25年からひと皮むけ、26年は中心選手として戦え――。“2年目のジンクス”をはね返す伊原の姿を、虎将は心待ちにしている。(八木 勇磨)