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侍ジャパン・坂本誠志郎「井端野球」体現エンドラン! 虎の頭脳が侍でもフル回転
五回、エンドランで同点打を放つ侍ジャパン・坂本誠志郎。ビッグイニングを呼び込んだ=バンテリンドーム(撮影・宮沢宗士郎)野球日本代表「侍ジャパン」は28日、バンテリンドームで行われた壮行試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2026 ナゴヤ」で中日に7-3で勝利した。「9番・捕手」で先発出場した坂本誠志郎捕手(32)=阪神=がバットで「井端野球」を体現した。そのひと振りには、グラウンドのすべてを見渡す捕手特有の冷静さと、勝負どころを逃さない坂本らしさが凝縮されていた。1点を追う五回1死一、二塁。一走がスタートを切った瞬間に、正確にボールを捉えた。「いいところに飛んだと思います」直前に源田(西武)のバント失敗があった。名古屋での壮行試合を前に井端監督は「送りバント、エンドランを含めて、やれる選手は本番までに一回は試みたい」と思い描いていたが、一度はプランが崩れ、本番であれば痛恨の分岐点となりかねない局面だった。マウンドには中日の2番手左腕・三浦。フルカウントまで粘り、坂本は極限の集中力でエンドランのサインに応えた。一、二塁間を鮮やかに破り、右前へ同点打。指揮官も「バントというところではもう一回と思ったけど、あの方がよかったのかな、と。3-2までよく持っていった。非常にいい打撃だった」とたたえた。小技がきいたところから、打線は怒とうのつながりを見せ一挙5得点。井端監督が「本番を想定した試合を経験できた」とうなずけたのも、坂本のバットがキラリと輝いたからだった。今季、阪神では藤川監督から「ゲームキャプテン」に指名された。虎将が「グラウンド上で俯瞰(ふかん)できる選手」と全幅の信頼を寄せ、仲間たちのハートをつかむその能力は、日の丸の舞台でも光る。2月26日には同学年の近藤(ソフトバンク)の紹介で大谷(ドジャース)と初対面。「『先輩だよ』ってコンちゃんが言ってくれたので〝大谷さん〟としゃべりました」と笑わせたが、そこでつながった縁を生かし、翌27日には大谷と誰よりも積極的にコミュニケーションを取る坂本の姿があった。人の心をつかむ力、探究心こそが、坂本の武器だ。2月22日のソフトバンク戦でもチーム1号を放つなど打の状態も上向き。六回に遊撃内野安打を放ちマルチ安打を記録しても、日本の司令塔に気の緩みはない。「確認する中身もちょっとずつ変わってきていると思うので、確認して、しっかり進みたい」本戦まで、残された試合はわずかに2試合。坂本の頭脳がフル回転して機能したとき、世界一へのピースはより強固に、そして鮮やかに組み上がる。侍ジャパンメンバーへ日程・結果へ