日刊スポーツ
【阪神】浜田太貴はなぜイニング間にたった1人で素振りしたのか「ずっとベンチで座りたくない」
現役ドラフトでヤクルトから加入した阪神浜田太貴外野手(25)は、チームの“トリプル1号”を誇る。一方、行動力にあふれたニューフェースで春季キャンプでもあり、取材ではあまり見ることのない、驚愕(きょうがく)行動に遭遇した。1月下旬の先乗り自主トレ、沖縄・宜野座キャンプで実戦形式、2月8日の練習試合・日本ハム戦(名護)で対外試合と計3度の“チーム1号”男の浜田。「ずっとベンチで座っておきたくないです」。第3クール4日目の2月14日に具志川での中日との2軍戦に、浜田は「4番DH」で宜野座組から乗り込んだ。驚いたのは、イニング間にバットを手にした浜田がベンチ前で丁寧に素振りをしていたこと。イニング間といえど、試合中の素振りは1軍の公式戦ではなかなか見られない光景。記者も学生時代に中日本拠地のボールガールをしていたが、目撃することはなかった。「体を冷ますことのないように、体を動かしたかった。動かないと(打席で思い通りに)バットが振れなくなる」。出番は攻撃時のみ。本来ならば守備の時間に打撃フォームを確認できるはずが、同球場にはバットを振れるスペースや鏡はなし。設備の小さな球場でよくあることで、実はプロ野球審判経験者も「試合中のベンチの外での素振りは禁止だが、振る場所がない時は特例。味方が守備に就く時間は問題ない」と理解を示していた。古巣の2軍・戸田も同仕様。バットを振りたい時はベンチの外へ。浜田には当たり前の行動にすぎなかったという。「急に(打席で)打っても、キレが出ない。川端慎吾さんも、そうしていました」と振り返る。「シンプルに、自分がいい結果を残したい。できる準備を続けます」。そう腹をくくる25歳は移籍後、勝負強い打撃をさく裂させている。2月8日の日本ハム戦は“V弾”、21日・中日戦では同点適時打含む2安打、23日・日本ハム戦は3点を追う7回2死満塁で追い込まれてから適時打を放った。「まだ街で(虎党から)声をかけられることは、ないですね」と明かす新顔は、帰阪後も26日から甲子園で1軍練習に参加する。「早く球場に慣れて確率よく、打てるようになっていきます」。連覇を夢見るチームへ、献身的に勝利の輪に加わっていく。【中島麗】