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【球界ここだけの話(4070)】ヤクルト・田中陽翔、2年目のブレークへ村上バットを〝拝借〟「戸田に置いてあって…」
チャンス到来で1軍生き残りをかけるヤクルト・田中陽翔沖縄・浦添キャンプ中、長さが異なる2本のバットを手に毎朝室内練習場で汗を流した。ヤクルト・田中陽翔内野手(19)が持っていた短尺のトレーニング用バットには「村上宗隆」の文字が刻まれていた。「これは結構最近、ムネさんからもらいました。戸田に置いてあって。使いたかったのでたまたまお会いしたときに『もらってもいいですか?』と聞いたら、『いいよ!』と言っていただきました」村上は昨年12月に米大リーグ、ホワイトソックスへの移籍が決定。今季からチームを離れたが、一部の道具が〝置き土産〟として2軍施設のある戸田に残っていたという。その中で田中はバットを譲り受け、打撃練習の際に使用している。浦添キャンプのフリー打撃で打ち込む田中陽翔群馬・健大高崎高からドラフト4位で2025年に入団。183センチ、93キロの大型左打ち内野手は1年目の昨季、2軍で75試合に出場して打率・254をマーク。1軍でも6試合に出場した。「8番・遊撃」で先発した10月1日のDeNA戦(横浜)ではプロ初安打も放った。オフは肉体改造に励み、体重は5キロ増量してパワーアップ。「(体は)大きいに越したことはない。そこにスピードがついてくれば問題ないので。スピードをつけながら体を大きくしていければ」とパワーとスピードの両立を理想とする。チャンスが訪れた。今春のキャンプは2軍スタート。しかし1軍で山田、内山、D1位・松下(法大)、D6位・石井(NTT東日本)と内野手が相次いで故障離脱。田中は2月15日、2軍キャンプ地の宮崎・西都から空路で沖縄入りし、1軍キャンプに合流した。「自分にとってはチャンスなので、生かすか殺すかは自分次第。少ないチャンスをものにしたいです」。冷静な表情、言葉からは19歳とは思えない落ち着きぶりを感じた。池山監督も「構えは〝村上風〟に見える」と称するように風格も漂うが、目指す方向は少し異なる。本塁打を量産するスラッガーの村上に対し、田中は「コンパクトにヒットを量産できれば」と中距離打者のイメージだ。本職は遊撃だが、チーム事情もあり練習試合やオープン戦では三塁を守る。開幕まで1カ月を切る中、1軍生き残りへアピールに燃えている。(原田優介)オープン戦日程へ