日刊スポーツ
【西武】42歳おかわり君をも喜ばせた19歳ラマルの衝撃豪快2ラン、獅子にまた大阪桐蔭の大砲
間違いなくホームランの当たりだったのに、西武ラマル外野手(19)は左手から1秒、2秒とバットを離さなかった。ほんの少しでも余韻に浸りたい-。そんな気持ちが伝わってくるほど完璧な1発。「あれだけ打席の中で振ったのは久しぶり、ではないですけど…でも、あれだけ振れたので」。4回2死一塁、1軍登板も経験した楽天大内の直球を振り抜いた。あまり失速しないまま、左翼の防球ネットの中段に打球がぶつかった。120メートルを超えるようなアーチ。「打席の中で自分のやりたいことができているのかな」と試合後の表情からも納得感が伝わってくる。大阪桐蔭から育成ドラフトで入団し、今年で2年目。ルーキーイヤーは走塁中のケガが長引いた。「ケガするとあっという間に1年間、終わっちゃうなと。全然やりきれなくて」。まだ19歳でも、その悔しさをバネに鍛え抜いてきた。8番左翼でのスタメン出場ながら、第1打席は本来は楽天でエース格となるべき早川から「直球にも変化球にも合わせる形で待ちましたけど、バットへの乗りは良かったです」という、いい打球の中飛。大内から豪快アーチを放つと、続く打席でも大内からしっかりと中前安打。「タイミングの取り方とか、自分の中で課題を作って、それを克服するイメージで勉強しながら練習しています」。間違いなく自信につながる結果が出た。高校の大先輩、中村剛也内野手(42)もその存在が「気になる」とつぶやいたことがある、スラッガー候補。この日は痛烈な安打を放った大先輩をベンチで迎えると「俺の方がすごい、って感じで見てたでしょ?」と痛烈なツッコミも。「それはないですよ」と殊勝に応え、心底からの敬意を示すラマル。それでも「お前のホームラン、初めて見たよ」というあたたかな声は、うれしかった。【金子真仁】