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【鷲田康・球界インサイドリポート】WBCであまり話題にならない守備シフト規制だが…侍ジャパン、再びあるぞ「源田の1ミリ」
侍ジャパン・源田壮亮ピッチクロック、ピッチコム、ワンポイントリリーフの禁止や拡大ベースの採用―。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)はこうしたメジャーリーグのルールで行われる。その中であまり話題にならないが、守備シフトの規制も見逃せないポイントになる。極端な守備シフトの禁止で、二塁ベースを中心にフィールドの左右に必ず2人ずつ内野手がいなければならないというのが1つ。もう1つ、内野手は内野と外野の境界線に描かれた白線の外側、つまり外野寄りに守ることが禁止されている。23年WBC準決勝 メキシコ代表・トレホの二盗を阻止する侍ジャパン・源田壮亮日本では打球速度の速い強打者に対して、二遊間の野手が極端に深いポジションで守る光景が普通になっている。日本代表がWBC開幕前にバンテリンドームナゴヤと京セラドーム大阪で行ったNPBチームとの試合で、相手の中日やオリックス、阪神の内野手はラインの外側に位置どりをしていた。しかし日本代表の牧秀悟内野手や源田壮亮内野手は白線内のギリギリにポジションどりをして、対応していた。違反した場合は、攻撃側が結果を受け入れるか(安打になったケースなど)、1ボールを追加して投球のやり直しを選択。違反した野手が打球に触れた場合には打者が自動出塁となる。この規制の中で守備側に求められるのは、データに基づいた左右のポジショニング。日本代表・井端弘和監督が頼りにしているのが、遊撃手の源田である。「データとかあるけど、源ちゃんには自分の感覚で内野のシフトを変えていいと言ってある」(井端監督)監督自身も現役時代に投手の配球や打者のスイングを見て、ベンチの指示とは違うポジショニングをとったケースがあったという。その経験から「源ちゃんならそういうことを観察して、洞察できるので自由に動いてもらう」と語るのだ。データが支配する現代野球でも、最後に頼りになるのは源田のような選手の感覚と判断力なのかもしれない。源田は前回のWBC準決勝で、七回に二盗を試みた一塁走者の一瞬の離塁を見逃さずにタッチを決めて三振併殺。一度はセーフと判定されたが、リプレー検証で覆った。サッカーのW杯で話題となった「三笘の1ミリ」になぞらえ、SNS上で「源田の1ミリ」と話題になった。今大会、勝負のポイントで「源田の1ミリ」の再現があるかもしれない。(スポーツジャーナリスト)侍ジャパンメンバー・日程へ