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【小早川毅彦氏の目】侍投手陣は〝カウント負け〟 きわどい変化球がことごとく見逃され…その後の直球を狙われた
五回、ベネズエラ・ガルシアに2点本塁打を浴びる隅田知一郎 =ローンデポ・パーク(撮影・福島範和)サンケイスポーツ専属評論家の小早川毅彦氏(64)が、侍ジャパンの敗戦と今大会の戦いぶりを振り返った。ショックが大きい敗戦だった。勝敗を分けるポイントも多かった。振り返ってみると鈴木(カブス)の故障退場が最も大きかったのかもしれない。不運というしかないが、しのぎ合いだっただけに痛い戦力ダウンだった。ベネズエラの強力打線に、日本の投手陣はカウント負けした印象が強い。よく研究してきていて、きわどい変化球がことごとく見逃され、その後の直球が狙われた。許した3本塁打はいずれも直球だった。今大会の球審はストライクゾーンが狭い傾向にあり、ベネズエラ打線に対した投手たちは苦しかっただろう。よく投げたが、メジャーのスター選手が並んだ打線にまとまって攻められるとこらえるのは大変だ。パワーとスピードのあるチョウリオ(ブルワーズ)が9番に入っている打線を抑えるのは簡単ではない。今大会は、各国がこれまで以上に本気で優勝を取りに来ていると感じた。米国、ドミニカ共和国などもすさまじいラインアップで臨んでいる。もちろん、日本のメンバーも素晴らしかった。それでも、戦力ではメジャーで実績を積んだ選手が並んだベネズエラが一枚上回っていたかもしれない。世界一を奪還するのは簡単ではない。次回に向けての話をするとすれば、投手の調整が課題になる。3月の難しい開催時期だけに、出場する投手には早めに仕上げてもらうという方法だ。ただ、これは長いシーズンを考えると大きな負担となってくる。ガチンコの世界一決定戦をしたい、観たいという要望もあるだろう。それには所属球団の意向や保険加入の問題など、選手の参加やパフォーマンスに設けられたさまざまな制限をどれだけ排除できるかも鍵。大谷(ドジャース)が投げていれば勝てたと思うファンもいるだろう。ベネズエラも、アルテューベ(アストロズ)やロハス(ドジャース)というスター選手が出場できなかった。勝負なので勝ち負けはあるが、侍たちのプレーに熱くさせられた気持ちには一点の疑いもない。元気に胸を張ってそれぞれのチームに帰ってもらい、この敗戦をシーズンにぶつけてほしい。(サンケイスポーツ専属評論家)一球速報へ侍ジャパンメンバーへ日程・結果へ