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【メジャーリーガーたちのセンバツ】花巻東・菊池雄星 左腕史上初の150キロ超え! 日米スカウトが集結 - スポニチ Sponichi Annex 野球
いよいよ19日に甲子園で第98回選抜高等学校野球大会が開幕する。1964年、サンフランシスコ・ジャイアンツで村上雅則投手がMLBデビューしてから62年。多くの日本人選手が海を渡り活躍しているが、その村上投手をはじめドジャース・大谷翔平選手(31)ら多くのメジャーリーガーたちは早春の甲子園を経験。世界の舞台へ羽ばたいていった。「メジャーリーガーたちのセンバツ」と題して、センバツの舞台から大リーグに挑んだ選手たちを振り返る。(構成 浅古正則)※MLB所属球団はメジャー選手登録されたチームのみ記載。
■菊池雄星(花巻東=岩手)現エンゼルス菊池のセンバツデビューは衝撃的だった。1回戦鵡川(北海道)戦。2007年の夏、1年生で登板して以来の聖地のマウンド。1本の安打も許さずに迎えた9回1死。101球目の直球が左前に運ばれた瞬間、新装された銀傘に落胆と歓喜がこだました。04年のダルビッシュ有(東北)以来13人目となるノーヒットノーランにあと2人までこぎつけながら偉業を逃したが、怪物左腕はサバサバしていた。「できるような投手じゃないので別に気にしてませんでした。チームが勝てるピッチングができたので100点をあげていいと思います」。5回2死から阿部康に投じた外角高めの直球は電光掲示板で150キロ、阪神スカウトのスピードガンでは152キロを計測し、センバツ左腕史上初の150キロ超えを果たした。「ベンチに戻ったら150キロ出てたと言われたんですけど、ボールだったのでうれしくなかった」12奪三振完封勝利。ネット裏に国内12球団、メジャー3球団のスカウト陣が集結。“菊池春祭り”の幕開けだった。2回戦は明豊(大分)。3番・三塁には今宮健太(現ソフトバンク=09年1巡目)がいた。初回その今宮に右前打を許したが後続を打ち取り無失点。終わってみれば初戦と同じ12奪三振完封。1984年の大船渡以来岩手県勢25年ぶりの8強入りを果たした。準々決勝の南陽工(山口)戦は1―3と2点ビハインドの6回から登板。三振を取るたび派手なガッツポーズでチームを鼓舞した。7回の攻撃、同点としてなお2死一塁。自らのバットで左越えの勝ち越し二塁打。4強をつかみ取った。準決勝は同じ東北勢、21世紀枠の利府(宮城)が相手。3回1死二塁で痛恨の2ランを浴び大会初失点を許したが、取られた点は自分で取り返した。1点を追う6回2死満塁で中前へ逆転の2点適時打。東北悲願の大旗に王手をかけた。決勝はNO・1右腕といわれた清峰(長崎)の今村猛(2009年広島1巡目)との真っ向対決。予想された通りの投手戦となった。6回まで互いに無失点。7回2死から四球。続く9番打者に144キロ直球を中越え二塁打され失点。1点が重かった。9回2死、自らの中前打で出塁。一、二塁とチャンスは広がったが、代打・佐々木大は左飛。本塁手前で菊池の春は終わった。「最後、本塁を踏ませてもらえなかったのは野球の神様が“まだ早い、日本一の投手になって戻ってこい”といってるのだと思います」。夏も聖地に立った菊池だが準決勝で優勝した中京大中京(愛知)に敗退した。◆2009年西武1巡目~19年マリナーズ~22年ブルージェイズ~24年途中アストロズ~25年エンゼルス~