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【元虎番キャップ・稲見誠の話】巨人は新人開幕に守護神不在危機、故障者続きの他球団…今季も阪神・藤川監督の〝健康野球〟が勝つ!
阪神・藤川球児監督この環境で勝たなきゃ、いつ勝つ? 1強で迎える2026年シーズン。球団初の連覇を目指す阪神に絶好機が訪れた。こんなチャンスは二度とない。まずは巨人だ。山崎伊織が右肩のコンディション不良を訴えたことで、流れは一変した。3月27日の阪神との開幕戦に抜擢されたのは戸郷翔征ではなく、24歳のドラフト1位左腕・竹丸和幸(鷺宮製作所)だった。球団の新人開幕投手は1962年、日本ビールから入団した城之内邦雄氏以来、64年ぶり。この時の相手もくしくも阪神。4月7日、後楽園球場での一戦は小山正明氏の完投で2-1勝利を収めた。今回はそれ以来のルーキー抜擢。昭和の時代ならまだしも、現代野球で新人が開幕投手…これだけでも苦しい投手事情がわかる。しかもライデル・マルティネスの来日のめどが立たない状況に追い込まれていることが判明した。WBCにキューバ代表として出場していた守護神について阿部慎之助監督は「分からない。今、戦争の影響で飛行機が混雑していて、という話も入ってきている。早めようとして(チケットを)取ろうとしているんだけど、なかなか取れない」と話した。3月初旬に起きたイスラエル、アメリカによるイラン攻撃の影響で欠航が増え「最悪、2日前とか言っていたかな」と続けた。開幕直前に合流できても時差の調整などで時間を要する。いずれにしても先発投手陣、抑えともに万全とはいいがたい。攻撃に目を向ければブルージェイズに移籍した岡本和真の穴はそう簡単には埋まらない。ホワイトソックスを選んだ村上宗隆に代わる不動の4番を探すヤクルトも然り。加えて春季キャンプで山田哲人が左内腹斜筋肉離れで戦列を離れた。広島は大瀬良大地が右ふくらはぎを痛めて、開幕アウト。中日のストッパー、松山晋也は左脇腹の負傷で3・27のスタートラインに立てない。先発東克樹で開幕を迎えるDeNAは、ローテーションを組めるのかどうか。藤浪晋太郎は2軍で調整中だ。「やっぱり健康であることが重要ですよね」「みんな健康であることですね。とにかくね。はい。もう時間が迫ってきてますのでね、けがに繋がるようなプレーがないというのは、良いところではあると思いますけども」「健康であれば次の登板が普通にできますからね。とにかく健康が一番大事かなとは思います」口を開けば健康…は大げさか。阪神・藤川球児監督の口癖だ。石井大智が左アキレス腱断裂で長いリハビリ生活に入ったこともあり、昨年以上に「健康」というフレーズが目立つ。野手転向で育成からの再出発となった西純矢の適時打にも「健康だからできたんじゃないですか」。村上には「シーズン最後の日まで健康に過ごしてくれることを願うというとこですね」と話した。あらゆるパワーの源でもあり、望みを叶える手段でもある。時には不可能を可能にする道具にもなる。それが『健康』。元気であることが最低条件。他球団の状況をみると、阪神の歩みは盤石であり、王道である。そしてリーグ制覇への確実な道程ともいえる。20日からのオリックスとの開幕前最後の3連戦を終えた。今後数年、どれだけ負傷者が続いても、新人投手が開幕先発を務めることはないだろう。たとえ佐藤輝明が米球界に移籍しても痛手ではあるが、〝致命傷〟とはならないくらいの戦力は整っている。黄金時代の幕開けとなる26年シーズン。頑丈な身体を誇る阪神ナインが、健康であり続けることの尊さをまずは143試合のリーグ戦で証明してみせる。■稲見 誠(いなみ まこと)1963年、大阪・東大阪市生まれ。89年に大阪サンスポに入社。大相撲などアマチュアスポーツを担当し、2001年から阪神キャップ。03年には18年ぶりのリーグ優勝を経験した。現在は大阪サンケイスポーツ企画委員。オープン戦日程へ公式戦日程へ