スポニチ
【筑後鷹】ソフトバンク・木下勇人 つらいリハビリ期間を支えた2つの言葉 - スポニチ Sponichi Annex 野球
ソフトバンクの育成2年目、木下勇人外野手(19)は、昨年4月の練習試合で守備中にフェンスに激突して右膝に大ケガを負った。約4時間に及ぶ手術を受け、その後も左太腿肉離れと苦難が続いた。中谷将大リハビリコーチの温かい言葉に支えられ、3月に約10カ月ぶりに実戦復帰。王貞治球団会長から授かった打撃の金言を生かしてアピールすると意気込んでいる。
3月7日、鹿児島おいどんリーグで約10カ月ぶりに実戦復帰を果たした木下は、ほっとした表情を見せた。「ケガをしなかったので良かったです。球場の雰囲気を含めて楽しかったです」と落ち着いたトーンで話した。昨年4月、2軍の練習試合で右翼の守備に就いていた木下は、ファウルゾーンへの打球を捕球しようとしてフェンスに衝突し、救急車で搬送された。「最初は何が起きたのか分からなかったです。終わった、と思いました」。左手の人さし指は手の甲の方へ曲がり、右膝の皿は砕けていた。緊急手術は約4時間に及んだ。退院後も復帰の目標が何度も先延ばしになり、苦しくて悔しい日々が続いた。やっと動けるようになった9月、左太腿に異変を感じた。筋肉が落ちている状態で練習を続けた影響か、肉離れを起こしていた。リハビリの第一段階であるウオーキングもできず、「しんどすぎて覚えていないです。練習の集合すら行きたくなかったです」と振り返る。そんな時に支えてくれたのは、師匠と慕う中谷コーチだ。つらさを口にしなくても察して伝えてくれる「無理するな」という言葉に何度も救われた。中谷コーチも「向上心が強いし、抜かずにやるのが彼のいいところ。熱心にやるし、常に応援していた」と木下への思いは大きかった。年が明け、1月に筑後ファーム施設を訪れた王貞治会長から直接指導を受けた。「バッティングフォームはいいけど、トップをつくれていないから、もっと早めにゆとりを持ってつくって、と言われました」。実戦復帰が近づいた段階での初めて受けた指導は、何ものにも代え難いプレゼントだった。プレーすることできない期間が長かったからこそ、「忍耐強くなりました。あとは上がっていくだけです」とやる気がみなぎっている。今季の目標は、2軍での打率3割と20盗塁だ。そして「いつか誰もが認める活躍をしたいです。特に中谷コーチに!」と誓う。自慢の俊足を生かしたプレーではい上がっていく。 (昼間 里紗)