サンスポ
【塚ちゃんの生涯一記者】西武が優勝するには!? 順位予想はBクラス大半もV率100%
開幕前日の記者会見後、握手を交わす西武・西口監督(左)とロッテ・サブロー監督プロ野球がいよいよ27日に開幕する。全球団のファンが「今年は行けるかもしれない」と楽しめるのはこの日まで。ほとんどの球団のファンが、厳しい現実を突きつけられることになる。今年のサンスポ東西の評論家順位予想で、私が今年担当する西武は、Aクラス(3位)に予想したのは土井正博さんだけ。1981年に西武で現役を引退し、15年間コーチを務め、多くの打者を育てた名伯楽で「忖度です」と断言していた。西口文也監督は順位予想を「全く気にならないです。新聞もちゃんと見ていないので」と意に介していなかったが、他の評論家は全員Bクラス予想だった。もちろん、これはあくまで予想。ハッキリいって今年の西武はセ・リーグなら2位にはなれると思う。しかしパ・リーグでは、そうはいかない。ソフトバンク、日本ハムがいて、侍ジャパンに勝ったオリックスも強い。今年の西武と似ているのが、2015年のヤクルトだ。前年14年は最下位で、球団史上初めてFAでロッテから成瀬善久投手(現BCリーグ栃木)、日本ハムから大引啓次内野手(現西武2軍野手コーチ)の2人を獲得した。当時西武担当だった私は、宮崎・南郷キャンプの視察に来たヤクルトの編成担当に「なんで2人獲ったんですか?」と疑問をぶつけると「初めて2人獲得することで、対内的にも、対外的にも『今年のヤクルトは違うぞ』ということをアピールしたかったということもある」と教えてくれた。実際に2人は好成績を残せなかったが、カンフル剤としての役割は十分だった。真中ヤクルトは6月21日の最下位から、76勝65敗2分けの貯金11で、まさかの優勝を果たした。今年の西武も同じ状況といえる。DeNAから桑原将志外野手、日本ハムから石井一成内野手を球団史上初のFAダブル獲得。チームの軸になる選手ではないが、球団のやる気は伝わってくる。西武がFA選手を獲得するのは2016年の木村昇吾内野手以来。このときは獲得球団が現れず、紆余曲折の末に西武が手を差し伸べたもので、春季キャンプにテスト生で参加し、合格しての契約だった。通常のFAで獲得は1998年にオリックスから中嶋聡捕手、2008年にヤクルトから石井一久投手に次ぎ3人目。いうまでもなく、両年とも優勝しており、V確率は100%になる。これには球団幹部は「そういう縁起のいいデータは生かしたいですね」と喜んだが、2度あることは…といきたいところだ。ちなみに98年は、首位を独走していた日本ハムが謎の急失速で、西武は7月29日の10ゲーム差から、70勝61敗4分けの貯金9で逆転V。2008年は強かった印象があるが、76勝64敗4分けの貯金12。勝利数は翌09年2位の野村楽天の77勝より少なかった。いろいろ書いたが、何が言いたいかというと、西武が今季優勝するには、新外国人のアレクサンダー・カナリオ外野手、林安可外野手、ドラフト1位の小島大河捕手が打ちまくり、大混戦で優勝ラインが下がり、貯金10前後になる展開しかない。日本シリーズ出場は12球団最長の17年も遠ざかり、4年連続Bクラスとなれば、2014-16年の3年連続を超え、1979年の所沢移転後ワースト記録となる。せめて8月末ぐらいまでは期待を抱かせる戦いを繰り広げてもらいたい。■塚沢健太郎(つかざわ・けんたろう)1994年から記者生活をスタートし、夏場から西武担当の手伝いとして森西武の終焉を見届ける。10年、20年は夕刊フジ、14-16年はサンスポで西武担当。19年11月に「生涯一捕手」野村克也さんに公認された「生涯一記者」がコラムタイトル。自称ノムさんを一番取材した記者で「野村派は出世しないぞ」とボヤかれたとおりの人生を歩んでいる。