日刊スポーツ
【記者の目】開幕3連敗の日本ハム、ソフトバンクとの差はチャンスでチーム打撃徹底できる貪欲さ
日本ハムが新庄剛志監督(54)の就任1年目、22年以来となる4年ぶりの開幕3連敗を喫した。先発した、6年ぶり復帰の期待の“新戦力”有原航平投手(33)が6回10安打7失点(5失点)で黒星。開幕カードは伊藤大海投手(28)、達孝太投手(22)、そして有原を投入も、いずれも5失点以上を喫してソフトバンクに返り討ちに遭った。◇ ◇ ◇今季初白星を新戦力有原でもつかめなかったことは、日本ハムにとって極めて痛い1敗にみえる。伊藤、達で開幕2連敗を喫し、これ以上負けられない崖っぷちの3戦目。今季の目玉補強を駆使しても勝利には届かなかったが、新庄監督は「こういうときもありますよ」と至って前向きだ。昨オフ、ソフトバンクなどとの争奪戦を制し、伊藤とともに2年連続最多勝の日米101勝右腕と4年総額20億円プラス出来高払いの大型契約を結んだ。ソフトバンクには近藤など引き抜かれる状況が続いていたが、エスコンフィールド開業にともなう収益も生かし、逆にライバルの大黒柱を引き抜いてみせた。その逸材を、いきなり直接対決に投じる流れは良かったが、期待値が高かった分、見た目のダメージは大きい。だが、昨季のソフトバンクも開幕3連敗から頂点に駆け上がった。打線をみれば、選手会長の清宮幸、万波の2人が早くも2度目のアベック弾を放つなど、3戦計8発と長打力は健在。エンジンのかかりきらなかった4番郡司にも1発が出た。指揮官も「打ってんのよ。野球の内容はものすごくいい。下を向くことはないと思います」とした。どこで差が出たのか。ソフトバンクは同点の2回1死二、三塁で周東の二ゴロの間に勝ち越し。8回1死一、三塁では柳町の犠飛で突き放してきた。1発だけでなくチャンスでチーム打撃を徹底。郡司は「うちが目指しているところ。そういうのを当たり前にやってくる」。清宮幸は「僕も(4回2死)一、三塁で凡退したり。チャンスで1本というところが向こうはできている」と敗因に挙げた。有原に対し左打者8人を並べた相手打線に加藤投手コーチは「チーム全体で何とか攻めていこうというのを感じた。やり返すためには、それを上回らないと」。貪欲過ぎるほどの徹底ぶりを見せる王者を超えるには、それ以上のしぶとさと集中力が不可欠だ。【永野高輔】