サンスポ
【鬼筆のトラ漫遊記】佐藤&森下のプレーに見えた〝翔平効果〟、阪神連覇のエキスとなる
29日の巨人戦の九回、本塁打を放った阪神・森下翔太と出迎える佐藤輝明〝大谷翔平イズム〟が佐藤輝明内野手(27)&森下翔太外野手(25)に大きな影響を与え、いずれ虎の体内にも染み渡るはずです。阪神は開幕カードの巨人3連戦(東京D)を2勝1敗で勝ち越し。際立ったのは佐藤&森下の攻守における存在感です。ワールドベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの一員としてドジャース・大谷翔平投手(31)とプレーし、クラブハウスでも濃密な時間を共有したことが2人の野球人生の財産となり、野球観やゲーム感を磨いたはずです。2人と接する阪神ナインも目指すべき高みを知ることとなります。注目の巨人3連戦(東京D)は2勝1敗の勝ち越し。開幕戦ではD1位・竹丸和幸投手(24)=鷺宮製作所=に6回を1得点に抑えられ、プロ初登板勝利を献上しましたが、第2戦は9年目で初めて開幕ローテーション入りした高橋遥人投手(30)が9回3安打無失点の快投で、自身5年ぶりの完封勝利。続く第3戦は乱打戦の末に12ー6の快勝。昨季、17勝8敗と勝ち越した巨人に対して敵地でまずまずのスタートでした。まずまずの…というところが昔と今の大きな違いです。弱いころの阪神ならば東京ドームで2勝1敗ならば「今年はいけるかも!?」と大騒ぎのはずですが、リーグ連覇を目指す今の阪神ならば勝ち越すのは当然!? 1敗したのが少々、残念…というニュアンスなのが正直なところですね。どの時代と比べてねん…と虎党に叱られそうですが、暗黒時代は東京ドームでひとつ勝つのにヒーヒー言っていましたね。巨人にひとつ勝っただけで、チーム宿舎で祝杯を挙げ、浮かれた空気になっていた頃が妙に懐かしいです…。勝ち越した中にも、投打に様々な修正点があったのも事実です。まず石井大智投手(28)がアキレス腱断裂で不在となったリリーフ陣。第3戦では先発の伊藤将が不調で三回途中に降板。早川→湯浅→ドリス→及川→モレッタとつないで最後は岩崎で締めたのですが、ドリス以外のリリーバーはピリッとしないマウンドでした。これで本当に大丈夫?打撃陣ではリードオフマンの1番・近本が初戦が4打数無安打、2戦目も4打数無安打3三振、3戦目が5打数1安打。しめて13打数1安打です。元々スロースターターですが、阪神打線の好循環は近本出塁、中野がつないで森下、佐藤、大山で還すパターンです。近本が本調子に戻れば、さらに阪神打線は勢いを増すことでしょう。そんなこんなの3試合を俯瞰して見てみると、際立っていたのは3番・森下と4番・佐藤の存在感です。WBCの侍ジャパンでプレーした2人はまるで大リーガーがマイナーリーグの選手達を見下すかのように巨人の選手達を見ていたのではないか…とも見えてしまいました。ある球界関係者はこう分析していました。「やはり大谷翔平や鈴木誠也、吉田正尚ら大リーガーとクラブハウスを共にして、ゲームに臨む姿勢や、気持ちの持ち方を近くで見たことが大きいよ。世界のトップはこんな取り組み方をしているんだ…と肌で知ったはず。グラウンドの中では試合展開を読む力が随分とついたのではないか。ゲームの中での視野が広がったはず。プレーの中で随所にそれを感じられる場面があった」