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阪神・藤川球児監督 早めの継投裏目…奪首ならず 5回までのルーカスは長いシーズンの完走最優先 - スポニチ Sponichi Annex 野球
阪神は8日、ヤクルト戦(甲子園)に2―3で逆転負けを喫し、今季初の首位浮上を逃した。藤川球児監督(45)は、5回1失点と好投していたルーカスを70球で降板させ、早川にスイッチしたが、2年目右腕が6回に2失点した。1点を追う9回には坂本、伏見の捕手陣に連続代走を送る勝負手を打つも、実らなかった。
藤川監督が土壇場に打った勝負手も奏功せず、阪神は奪首に失敗した。1点を追う9回。先頭打者で左二塁打を放った坂本に代走・熊谷を送り、1死後に代打で死球を得た伏見にも代走・岡城を起用――。同点に追いついていた場合、延長10回は第3捕手の育成出身・嶋村のプロデビューが決定的となっていた積極的な選手交代でホームベースを目指したが、1死一、二塁から近本、2死一、三塁から中野が倒れ、万事休す。「最初の2点だけではなかなか難しいですよね。これは一つずつチャンスがあるので、そこでどうやって相手にプレッシャーをかけていくか、ということはできていますから。あとはもう(打線の奮起を)待つのみです」来日2度目の先発マウンドとなったルーカスの好投も実ることはなかった。初回に1点を失いながら、2回以降は丁寧に低めを突き、無失点。5回を70球1失点で投げ切ったところで、勝利投手の権利とともに降板させたが、期待を込めて6回に送り込んだ早川が乱れて1回2失点。今季から中継ぎを託す右腕が、助っ人左腕の初白星を消した格好だ。それでも虎将が責めるはずもない。「自分の実力不足。立ち上がりからボール先行の場面が多かった。次は抑えられるように、頑張りたいと思う」とうつむいた右腕へ、今後の糧とするよう背中を押した。「まだ新しい選手ですから。ここからいろんな経験をしながらになります。また次、強い気持ちでいけばいいんじゃないですか」5回にも150キロを計測していたルーカスの降板のタイミングに関しても「昨年からのことがある。先発の経験とか、いろいろあります。年間通して上がっていくようになればいい」と説明。目先の1勝に固執せず、大事に、慎重に起用し、長いシーズンの完走を最優先する球児流マネジメントの一端のように映った。9日、先発マウンドに送り出すのは高卒4年目の茨木。若き右腕の快投を熱望する指揮官は、堂々と胸を張ってクラブハウスへと引き揚げた。(八木 勇磨)