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【鷲田康・球界インサイドリポート】日本選手が最初にぶつかるメジャーの壁とは…
ホワイトソックスの村上宗隆メジャーリーグでプレーする困難さとは何か? もちろん身体能力やパワーは桁違いで、技術的にもトップクラスの選手が投打にひしめいている。そのレベルの高さがメジャーでプレーする難しさなのは、誰もが認めるところである。ただ、もう一つ、日本から海を渡った選手たちが遭遇するメジャーの壁とは、実はもっと根源的なところにもある。それはシーズンを通じたコンディションの維持という問題である。143試合を6カ月余で消化する日本のプロ野球とは違い、メジャーリーグは162試合をきっちり6カ月で消化し切る。月曜に移動日のあるNPBに対して、メジャーは連戦と遠距離移動をこなしながら、試合に出続けなければならない。実はその困難さが日本選手が最初にぶつかるメジャーの壁なのである。日本メジャーリーガーの先駆者の一人、元ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜さんは「コンディションが崩れれば、100の技術があっても疲労とともにスイングそのものが鈍り、出せる力は80になり60になってしまう」とコンディション維持の大切さを語っていた。シカゴ・カブス時代の福留孝介外野手などは毎年、好スタートで4月は打率3割台の数字を記録するが、そこから毎月1分ずつ打率が下降していった。松井さんの言葉を考えるとメジャーでもトップクラスのポテンシャルがあるが、土台の体力がついていけなかったということだったのだろう。開幕から好スタートを切ったシカゴ・ホワイトソックスの村上宗隆、トロント・ブルージェイズの岡本和真両内野手が、徐々に数字を落としてきている。もちろん相手のマークがキツくなったのもあるだろう。ただWBCにも出場し、しかもメジャー1年目の緊張感の中でのプレーは、想像以上に体力を削っているはずだ。これからどういうふうにコンディションを維持して、スイングの鋭さを守っていけるか。シーズンは長い。目先の結果にこだわらずに、プレーの土台のコンディションをどう維持し続けるか。そこが最高の結果へとつながる道となるはずである。(スポーツジャーナリスト)試合日程へチーム情報へ