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【球界ここだけの話(4109)】阪神・茨木秀俊がプロ初先発初勝利 966日前のファーム初白星で得た感覚を生かした一日
4月9日のヤクルト戦でプロ初勝利を挙げた阪神・茨木秀俊と藤川球児監督阪神・茨木秀俊投手(21)が4月9日のヤクルト戦(甲子園)でプロ初先発初勝利を挙げた。1軍初登板となった昨年9月21日と同じ、雨が打ち付ける中でのマウンドで、見事に6回無失点。自慢のチェンジアップを決め球に、丁寧な投球でゼロを刻んだ。新潟・帝京長岡高から2023年にプロ入りし、4年目でつかんだ初白星。堂々とマウンドに立つ姿を見て、ルーキーイヤーの姿を思い出した。2軍戦で初勝利を挙げたのは、通算4度目の先発となった8月17日の中日戦(バンテリンドーム)。「まずは一つ勝ててよかったです」と頰を緩める初々しい姿が印象的だった。茨木秀俊は雨中のマウンドで6回無失点の好投だったこの初勝利の経験が、1軍でもみせた堂々としたマウンドさばきにつながっている。2軍では初先発した日から3戦連続で序盤に失点。「入りが難しいです。なんででしょうね。イニングを重ねると尻上がりにいけるんですけど…。高校の時は感じなかった」と立ち上がりからパフォーマンスを出す難しさを痛感していた。その転機が、2軍公式戦で初白星を挙げた4度目の先発の日だった。試合前のブルペンはいつもと違う感覚。「異変」を感じていた。これまでにないほど力が入ってしまい、フォームもボールもバラバラだった。体が横回転して引っ掛けるボールが続き、不安感の残る投球練習。それでも右腕は割り切った。「マウンドに上がって力を抜くことを意識したら、まとまって投げられました。楽に入る感覚をつかめたのは大きかったです」キャッチボールの感覚を意識する考えにたどり着き、いざマウンドに上がればストライクを集めて5回を3安打、3三振を奪う好投。先発投手に必要な力感の感覚と、メンタルのコントロールの仕方を学んだ一日こそが、ファームで初勝利を挙げた日だった。その日から966日後の甲子園。立ち上がりから終盤のピンチまで、表情に出すことなくひょうひょうとアウトを積み重ねる右腕の姿があった。ファーム初勝利を挙げるまでに先発4試合を費やした経験は、茨木を大きくした。1軍の舞台では初先発の一発勝負で白星をつかみ、ここから虎を背負うエースへと成長していく。(中屋友那)プロ野球日程へ