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阪神・高寺望夢 同期入団・佐藤輝明も「打撃は天才」と認める23歳 代打で執念の2点タイムリー - スポニチ Sponichi Annex 野球
阪神・高寺が、バットを真っ二つに折られながらも執念で野手の間に白球を落とした。0―2から1点を返し、なお2死二、三塁の逆転機で代打起用され、ひと振りで期待に応えた。3番手・田中瑛がカウント1―1から投じた内角高めの148キロ直球に反応。ふらふらと上がった打球は懸命に背走する遊撃・泉口のグラブをかすめるようにして芝生で弾んだ。
「代打だったので、打てるボールをしっかりと打とうと思っていた。打てて良かった」高寺にとっては、今季4度目の代打起用だった。1日DeNA戦では四球を選び、5日広島戦ではシーズン初登板でマダックス(100球未満での完封勝利)を成し遂げた栗林から8回先頭で中前打を放ち、今季初失点を付ける足掛かりを築いた。8日ヤクルト戦は空振り三振ながら、この夜は逆転劇を呼ぶ中前2点打。目下3打数2安打1四球。一打席に懸ける集中力には、誰もが目を見張る。若きクラッチヒッターの勢いに引っ張られるように、猛虎の代打成功率も昨季とは比較にならないほど上昇している。この日の3度を加えた25度の代打起用で、23打数6安打、打率・261。昨季は236打数42安打、リーグ唯一の1割台となる打率・178に沈んだ。ここぞの一打に全身全霊をささげてきた原口文仁氏(本紙評論家)が昨季限りで引退し、屈指の勝負強さを誇る糸原も現在は2軍。福島や伏見の代打起用も多いが、土壇場で藤川監督が切るピンチヒッターのカードは今や「高寺望夢」一択だろう。スタメンも左翼の守備固めもこなせる背番号67は、すっかり虎のベンチに欠かせぬ存在となった。「一打席で、しっかり結果を出せるように頑張ります」同期入団で、不動の4番を務める佐藤輝から「打撃は天才」と評される23歳。終盤の「代打・高寺」のコールに快音で応えるべく、日々精進していく。 (八木 勇磨)