サンスポ
【虎のソナタ】1試合16奪三振もう一人の〝知らなかった監督〟 93年伊藤智仁が記録達成も衝撃的結末…野村監督「知っていたら」
才木は苦しいマウンドになったが、8三振を奪った(セ・リーグ、阪神3-4巨人、4回戦、2勝2敗、14日、甲子園)不運な打球があった。味方のミスもあった。それでも、6回2失点。だれも才木を責めない。ただ、1週間前がすご過ぎたから、ついつい期待が大きくなってしまう。1週間前は衝撃的だった。1試合16奪三振の快投。というより、大記録を前に交代してしまったことのほうが衝撃的だったかも。あと1個でセ・リーグ新記録だった。もし九回に3者三振なら、日本タイ記録だった。才木は「知らなかった」と笑っていた。藤川監督も「交代はこちらのミス」と謝っていた。真相は???だが。本当に知らなかったのなら、単にもったいなかったなぁというだけの話。ただ、記録というものは、意外に〝次のチャンス〟が巡ってこないもの。この日の才木を見て、改めて感じた。偉業を伝えたサンスポ紙面に掲載された歴代のセ・リーグ16奪三振達成者の表を眺めていると、なかなか楽しい。金田正一さん、江夏豊さん…。大投手の名前があるのはさすが。虎ソナが一番記憶に残っているのは1994年8月13日に達成した桑田真澄(巨人)。やられたのが阪神だった。より鮮烈な記憶となっているのは、最後の奪三振の瞬間の映像が、その後数年にわたって、試合前の練習中に東京ドームで流れ続けたのだ。16個目の三振は真弓明信だった。「桑田、16奪三振! セ・リーグタイ記録達成!」毎度毎度、実況アナの絶叫を聞かされた。伝統球団・巨人としても誇らしいシーンだったのだろう。サブリミナル効果(?)で、当時のトラ番記者は「セ・リーグ記録は16個」が頭の中にインプットされてしまった。忘れたくても忘れられない。