日刊スポーツ
立正大ルーキー高田庵冬が止まらない、1試合2本塁打で今春既に4号 ドラフトは指名漏れ
立正大のルーキー、高田庵冬(あんと)内野手(1年=仙台育英)が1試合2本塁打と確かな結果を残し、1勝1敗に持ち込む原動力となった。「6番三塁」でスタメン出場し、まずは2回2死から先制の3号ソロ。1-1の同点で迎えた9回1死一塁からライトスタンドに決勝4号2ランを放り込んだ。特に第1打席で放ったバックスクリーン弾は会心の1発だった。2-0と打者有利のカウントに持ち込み、ゾーンにきた甘い球を狙い澄ましたかのように捉えた。「絶対ストライクが来ると思っていました。前の打者の打席を見ている限り、変化球が少し抜けていて、カウントを取れる球はストレートが一番確率が高いなとベンチで見ていました。(相手投手が)ランナーを出したくないような素振りも見えていたので、入れに来る真っすぐを狙い通り打てたのがすごく良かったです。今日のバックスクリーンのホームランが自分の中でベストの打席でした」と満足そうに振り返った。仙台育英を卒業し、今月から同大に入学したばかり。大学4年間と先は長い。高いレベルについていくために1年時は焦らずじっくり過ごす意識は、この男には無縁なようだ。開幕4試合でいずれもスタメンを勝ち取り、持ち味の打力を存分にアピール。見事なスタートダッシュだ。戦後の東都大学野球リーグで1年生春に4本塁打を達成したのは、93年今岡誠(PL学園→東洋大)、2021年佐々木泰(県岐阜商→青学大)に続き3人目。今季4試合で4発と異例のペースで打ちまくり、立正大では初めての快挙を成し遂げた。仙台育英では高校通算32本塁打を放ち、プロ志望届を出すも昨年10月に行われたドラフト会議では高田の名は呼ばれなかった。「次はドラフト1位を狙いたい」と東都1部に昇格した立正大に進み、ここまで自らの想像を上回る結果を残している。シーズン最多本塁打は村田修一(東福岡→日大)、井口忠仁(国学院久我山→青学大)が持つ8本。今の高田のバッティングの状態なら、届かない数字ではない。「自分の形を意識した中で、自然とホームランが出るのがベストだと思うので、あまり意識せず目の前の勝利を一番に置いてやっていきたい」。寮の部屋のベッドに保管してあるというホームランボールの数が、一体どこまで伸びるのか。楽しみでならない。◆高田庵冬(たかだ・あんと)2007年(平19)12月12日生まれ、滋賀県彦根市出身。小1で野球を始め、多賀少年野球クラブに所属。中学では滋賀野洲ボーイズでプレー。仙台育英では1年春に初のベンチ入り。182センチ、90キロ。右投げ右打ち。50メートル走6・1秒。憧れの野球選手はブルージェイズの岡本和真。▽立正大・金剛弘樹監督 (高田について)やっぱり思い切りの良さですね。1年生とは思えないくらい、初球から思い切って振ってくれます。その思い切りの良さを買っている。1年生だろうが4年生だろうが「良ければ使うよ」と言っています。グラウンドに出れば学年は関係ありませんから。1年生らしく思い切りやってくれているところは評価できると思います。▽国学院大・鳥山泰孝監督 (高田について) 非常に魅力的なバッターで、出塁の機会を逃さずに素晴らしいバッティングでした。9回の当たりなんかはあんなに伸びるのかなと思いましたが、結構いってしまいましたね。東都にとって魅力的な選手がまた一人出てきた。敵にはなりますが、野球界にとっては非常に楽しみなプレーヤーではないでしょうか。