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【鷲田康・球界インサイドリポート】山本由伸の球数とイニングの制限がベネズエラに筒抜け…WBCの聞き捨てならない事実
山本由伸3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の後日談で、ちょっと聞き捨てならない話を聞いた。準々決勝のベネズエラ戦。日本の先発、山本由伸投手は二回までに2点を失ったが、三回以降は2イニングで4三振を奪う本来の投球を見せていた。ところが、井端弘和監督は五回に2番手の隅田知一郎投手にスイッチ。その隅田が2ランを浴び、六回に登板した3番手の伊藤大海投手が逆転3ランを打たれて日本の敗退は決まってしまった。大会規定による準々決勝の球数制限は80球。四回を終わった時点で山本の球数は69球で、まだ余裕があったといえば余裕があった。ただ所属するドジャースから、厳しい球数とイニングの制限が課されていたことは、当時から伝わっていた。実際にドジャースが日本側に伝えていた山本への制限は4イニング、または65球までというもの。その制限自体は仕方ないものだったかもしれない。しかし聞き捨てならなかったのは、その球数とイニングの制限が、相手チームに筒抜けだったという事実である。四回に山本の球数が60球を超えると、ベネズエラベンチのミゲル・カブレラ打撃コーチが日本ベンチに向かって「65球になるぞ! 交代させないでいいのか?」とジェスチャーで牽制してきていたという。WBCにはそもそも球数制限があり、投手の交代機は読みやすい。山本は大会規定の球数制限まで11球だったので、大きな影響がなかったといえば、なかったかもしれない。しかし、チームの機密があからさまに相手チームに漏れてしまっていたのだ。その事実は勝負の世界ではあってはならないことだった。おそらく、この情報はドジャース側からベネズエラに漏れたものと推察できる。メジャーリーグ主導の大会で、選手は所属球団のコントロール下にある。ただ、そのあたりの〝なあなあ感〟は、大会そのものの公平性を損なうものでしかないはずだ。WBCが真の野球の世界一を決める大会であるなら、決してあってはならないことだったはずである。(スポーツジャーナリスト)一球速報へ侍ジャパンメンバーへ日程・結果へ