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【記者の目】痛みなくして、得るものはない DeNAが正捕手の山本祐大を手放した背景は…
12日の中日戦、一回表を終えてタッチを交わすDeNA先発の東克樹(右)と松尾汐恩=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)DeNAの山本祐大捕手(27)とソフトバンクの尾形崇斗投手(26)、井上朋也内野手(23)の1対2のトレードが成立したことが12日、両球団から発表された。◇痛みなくして、得るものはない。DeNAが正捕手の山本を手放した背景には、手薄な先発陣の強化はもちろん、21歳にして山本を脅かす存在だった松尾の成長に懸ける意図もある。1軍に定着した昨季は77試合に出場し、今季はレギュラー奪取を期す有望株。「超えられると思っている」と山本への対抗心をむき出しにしてきた。木村球団社長兼チーム統括本部長は、2019年オフに筒香が米大リーグに挑戦した後に飛躍を遂げた佐野を引き合いに出し、松尾の一本立ちに期待を寄せる。「松尾を中心に若手が目の色を変えてやってくれることを期待している。戸柱もそう。山本が抜けた穴を感じさせないような活躍をしてほしい」と願った。捕手は経験がものをいうポジション。昨季までコーチを務めた捕手出身の相川監督は、昨年の開幕3戦目だった3月30日の中日戦でプロ初本塁打を放った松尾に対し、2―1で迎えた九回の守備で交代を言い渡した。先発マスクを託しながら「そう簡単に最後まで守れないと伝えたかった」と理由を説明していた。相川監督が求めるのは「勝てるキャッチャー」。横浜と中日をリーグ優勝と日本一に導き、通算3021試合に出場した谷繁元信を例に挙げる。投手を打者との1対1の勝負にさせず、捕手を含む2対1にする。それが勝利に近づくすべといい「谷繁さんに一番強く感じた」と明かす。もちろん、打力があるに越したことはないが、扇の要は守れてこそ。球団も指揮官も、松尾は攻守で球界を代表する実力を兼ね備えられるとみている。(DeNA担当・鈴木智紘)一球速報へプロ野球日程へ