サンスポ
【甘口辛口】阪神・高橋遥人が光与えた62年の小山正明氏、異次元野球から翌年トレード…
1962年、阪神のリーグ優勝の際、ファンに囲まれる小山正明氏■5月17日47試合登板で26完投13完封。352回⅔を投げて27勝11敗、防御率は1.66。阪神・高橋遥人の快投で、1962年の小山正明氏にスポットライトが当たった。高橋は残念ながら13日のヤクルト戦(神宮)で4試合連続完封を逃したが、小山氏のすごさを〝再発掘〟したといえる。小山氏は62年7月7日から22日まで、今でも破られない5戦連続完封勝利を飾った。約2週間で5登板の超人投球だった。藤本定義監督は村山実氏との2人ローテを編成し、75勝55敗3分けで初のリーグ優勝を達成した。両氏で52勝を稼ぎ、2人合わせた登板数は104試合だった。まさに二枚看板。しかし阪神では〝看板〟をそろえても両雄並び立たず、の歴史がある。小山氏は14勝14敗に終わった翌63年のシーズン終了後に山内一弘氏との交換で大毎(現ロッテ)への移籍が決まった。29歳エースと31歳主砲のトレードだった。最近、DeNAとソフトバンク間でトレードが成立した。山本祐大の福岡行きにファンの心は乱れた。新たにベイスターズの一員となった尾形崇斗と井上朋也は、かなりのプレッシャーを感じているだろう。確かに電撃だった。過去には大型トレードもあった。しかし、どれも「世紀のトレード」とは呼べない。衝撃度で比べれば、小山-山内には劣る。小山氏は移籍1年目で30勝。山内氏は31本塁打94打点で2度目のリーグ優勝に貢献した。村山氏も含め野球人生を全うし、鬼籍に入られた。ちなみに小山氏が27勝を挙げた62年の最多勝は中日・権藤博氏で30勝(17敗)。野球のレベルが違うとの指摘は先人に失礼だ。高橋は、かつて日本に、当たり前のように存在した異次元野球にも光を当てたことになる。(稲見誠)プロ野球日程へ