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ソフトバンク・柳田悠岐「奇跡です。僕の力やない」 王監督レガシーデー 「89」背負い2ラン&V犠飛 - スポニチ Sponichi Annex 野球
不屈の王魂だ。ソフトバンクは「王貞治レガシーデー」として開催された24日の日本ハム戦に7―6で逆転勝ちした。全員が王貞治球団会長(86)が監督時代につけていた背番号「89」のユニホームを着用。初回に4点先行されるも諦めず柳田悠岐外野手(37)が3回に一時勝ち越しの2ラン、8回には決勝犠飛と3打点で勝利に貢献した。今季2度目の同一カード3連戦3連勝で再び貯金1。日本ハム戦は開幕8連勝となった。
運命の導きか。背番号「89」をつけた特別な試合の「8回」に背番号「9」が勝負を決めた。6―6の8回1死一、三塁。柳田はカウント2―2から日本ハム・田中が投じたフォークに必死でバットを合わせた。「これで還せなかったら“命はないぞ”の気持ちで食らいついた」。左翼定位置付近の飛球に三塁走者の近藤が激走して勝ち越した。「奇跡です。僕の力やない」。背中から勝利への執念が伝わっていた。絶対に負けるわけにいかなかった。小久保監督が「世界で一番負けず嫌いな人」と表現する王会長の功績を称える「王貞治レガシーデー」。王会長自身が現役時代にこだわり、柳田にも求めたアーチが4―4の3回に飛び出した。無死一塁で先発・北山の初球カットボールを捉えると打球はバックスクリーン右へ一直線。「何か不思議な力を得ることができた」。王会長の86歳の誕生日だった20日のオリックス戦以来となる一時勝ち越しの6号2ラン。同日は敗れたが、この日は一発と2日連続の決勝打で白星に貢献した。試合前には現役選手で唯一、特別セレモニーに参加した。レジェンドOBと並び「まだひよっこ」と遠慮がちだったが、試合では躍動。「たくさん指導していただき、自分のバッティングの引き出しをつくっていただいた」。王会長から長打力を見込まれ10年ドラフト2位で入団し、「とにかく振れ」「丁寧に打ちなさい」と熱心に指導を受けてきた。感謝してもしきれない思いがある。初回に4点を先行されながら逆転勝ち。不屈の戦いぶりは、王会長がBクラス低迷から優勝争い常連にチームを育てた軌跡とも重なる。小久保監督は「レガシーデーにヒーローインタビュー、スーパースターです」と柳田を称え、「さすがにこの背番号をつけて負けるわけにはいかない。みんなの思いが出た試合だった」と喜んだ。チームは3連勝と勢いをつけて過去9度の優勝を誇る交流戦に入る。柳田は「鍛錬して、もっともっと野手が助けていく」と頼もしかった。 (井上 満夫)