サンスポ
【元虎番キャップ・稲見誠の話】「岡田、原より上」新人王にも輝いたTG両将が認めた阪神・立石正広、交流戦へいざ出陣!
24日の巨人戦で初本塁打を放った阪神・立石正広阪神はドライチカルテットのそろい踏みで、22日からの巨人3連戦で3連勝。阿部慎之助監督は「力の差を見せつけられた」と完敗を認めた。1人が加わっただけで、これだけ勢いが増すのか。D1位・立石正広内野手(22)=創価大=が底力を見せた阪神は〝無敵〟になった。ドライチはネット裏の放送席にもいた。22日の第1戦でテレビ解説を務めたのは阪神のオーナー付顧問の岡田彰布氏(68)と前巨人監督の原辰徳氏(67)。早大出身の前者は1980年、6球団競合の末に阪神に入団。後者は翌年、4球団競合を経て東海大から巨人に入った。ともに意中の球団が交渉権を手に入れた。そして2人とも新人王に輝いた。監督としても鎬を削った戦友が初めてダブル解説を務めた試合で、阪神打線の1番に入ったのが立石だった。「並みではない。(3安打の)すべて内容も完璧。私たちもドラフト1位で入りましたけど、岡田、原より上かもしれませんね」原氏のコメントだ。試合は阪神が四回までに7点を奪い、立石は得点を挙げた一、三、四回で3安打。1死二、三塁での第3打席では左前に初の適時打を運ぶなど、初めて3本のヒットを記録した。17年大山悠輔が5号2ラン、21年佐藤輝明が2安打1打点。23年森下翔太は先制打を含む3安打2打点。巨人相手にドライチカルテットで計9安打6打点。優れたドラフト戦略で黄金時代を迎えた阪神を象徴する勝ちっぷりだった。「(1番の経験は)記憶にないですね。首脳陣の方からは特に気にせず積極的にと言われていたので。意識を変えずに振っていけたと思います」初めての巨人戦を終えた立石の表情は輝いていた。翌日の第2戦は初の勝利打点を挙げ、第3戦は初本塁打でカード3連勝に貢献。今回の巨人3連戦では14打数7安打5打点1本塁打。新たな〝Gキラー〟が誕生したわけだ。いよいよ26日から18試合の交流戦。日本ハムーロッテー西武ー楽天と続き、6月9日からの最終週では、敵地でソフトバンク、オリックスとの6連戦だ。チームの交流戦通算勝敗は210勝220敗14分。23年から3年連続して負け越し中だ。独走Vを飾った昨季は8勝10敗。西武、楽天で2カード連続して3連敗を食らうなど、7連敗を喫した。しかし交流戦前は2位と「2・5差」だったが、終了時点は「3・5差」に広がっていた。最大の窮地と思われた時期も、後から振り返れば、ちょっとした躓きだった。今年はどうか。立石がパワーピッチャーが多いといわれるパ・リーグ相手にどんなバッティングを見せるか。初球から振る姿勢は変わりようがない。「甘い球がくるんですよ。引き込むのかなあ。準備がいいよね。いつでもいけると。ストライクゾーンは全部振っている。タイミングが少しずれると、ファウルにする。スイングが速い」と解説を務めた岡田氏は評価した。監督復帰1年目の23年、新人の森下に辛口コメントを並べた人間とは思えないほどの絶賛だ。さらに「今のプロ野球で右バッターが強くて、多くいると、絶対に優勝できます」とも語っていた。まるで立石が連覇を呼ぶ使者と言わんばかりだ。個人的には21日に登録されたキャム・ディベイニーの打撃内容も気になる。2軍で32試合出場で打率・212の助っ人が、どのような形で自分の居場所を見つけるのか。そもそも、あるのか…。いずれにしても、打席を見てみたいと思う選手がまた増えた。バックネットに突き刺さるようなファウルでも絵になる男。試練か?さらなる躍進か? 立石の〝18番勝負〟が始まる。■稲見 誠(いなみ まこと)1963年、大阪・東大阪市生まれ。89年に大阪サンスポに入社。大相撲などアマチュアスポーツを担当し、2001年から阪神キャップ。03年には18年ぶりのリーグ優勝を経験した。現在はサンケイスポーツコンテンツビジネス局嘱託。プロ野球日程へ新人選手一覧へ