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阪神・大山悠輔 甲子園で入団から10年連続本塁打「ギリギリ」 不振脱却へ打撃フォーム試行錯誤 - スポニチ Sponichi Annex 野球
阪神・大山悠輔内野手(31)が、交流戦最終戦となった17日の楽天戦で待望の甲子園1号を放った。0―0の2回無死一塁から、初対戦初打席の前田健のカーブを左翼席へ運ぶ8号2ラン。今季7本塁打全てをビジターで記録していた男が、ついに本拠地を沸かせた。甲子園で入団から10年連続本塁打を記録するのは球団では鳥谷敬以来、6人目。チームはヤクルトと並んで2位に浮上した。
虎党の誰もが待ちわびた聖地・甲子園での本塁打が、大山のバットから生まれた。試合前時点で交流戦打率・167、1本塁打、4打点。「自分がすべての流れを止めてるという責任もあった」。そんな言葉を発するほどの不振にあえいでいても、努力する姿勢はやめなかった。もがき続ける男に、野球の神様が少しほほえんだ。「まずは先制点を取ることができて良かった。入ってくれと思って走ってましたし、ギリギリだったんですけどホームランになってくれて良かった」0―0で迎えた2回無死一塁。1ストライクから前田健が投じた失投のカーブを一閃(いっせん)した打球は、左翼スタンドギリギリに着弾した。6月11日ソフトバンク戦以来、5試合ぶりの一発となる8号2ランは26年の甲子園1号。そして通算99度目の勝利打点となった。降り注いだ大声援を浴び、心地よさそうにダイヤモンドを一周した。今季チームでは森下、佐藤輝以外が聖地でアーチを描いたのは大山が初めてだった。チームの勝利を誰よりも欲する男は仕事人ぶりも発揮した。2点リードで迎えた6回無死満塁の3打席目。カウント3―1から藤原の外角直球を右翼へ運んだ。リーグ単独トップとなる今季5度目の犠飛。後続の追加点も呼び込んだ。「次の1点が欲しいというところで欲しかった点を取ることができて良かった」現状を打破しようとする姿勢は打撃フォームに表れていた。バットを縦に小刻みに動かしたり、先端を投手側に倒す従来の構えも試していた。この日は、やや重心を低くして構えた。全体で行う試合前のフリー打撃でも練習量が足りないと思えば打撃投手に頭を下げ、全体練習が終わった後に室内練習場で敢行した追加の20分の振りこみは一度や二度ではない。結果がついてこなくても、不振脱却へ向けてやれることを淡々とやっていた。入団から甲子園で10年連続本塁打は鳥谷以来、6人目。交流戦で苦しんだ男がヒーローズデーで躍動し、チームはヤクルトと並んで同率2位に浮上した。「最後にこういう終わり方ができてまだ良かった。チーム一丸となって、まず目の前の試合を勝っていく」。この一日を、必ず完全復調へのきっかけにする。 (石崎 祥平)