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【元虎番キャップ・稲見誠の話】「使いモノにならないのばっかり」株主質問への一発回答…阪神は王道スタンス突き進む!
2軍で調整を続ける阪神のキャム・ディベイニー最後の最後で「ひと言申し添えますと…」から始まった回答に、タイガースが歩んできた道のりと、これから進む方向が示されていた。阪神電気鉄道取締役は公の場で改めてスタンスを明らかにした。「外国人選手、この3年間、全く使いモノにならないのばっかりです。一体、どういう目で見ているのか、全く試合に出ることも叶わない状態で、よその球団だったら失敗外国人でも、ちょっとくらい試合には出てますけども、どうなっているんでしょうか? 以上でございます。外国人選手の獲得についても、ここ3年間全く機能していないように感じます。この点についても見解をお聞かせください」18日、大阪市内で行われた阪急阪神HDの株主総会。交流戦を6勝12敗で終えた直後だけに藤川球児監督への批判も予想されたが、首脳陣や選手に関する質問はなし。その代わり、結果を残せない外国人選手について、株主から厳しい質問が飛んだ。回答は大体、いつもこんな感じになる。「外国人選手の獲得にあたりましては、補強ポイントにマッチした選手の能力だけでなく、生活や野球に取り組む姿勢も複合的に担当者が相互で判断いたしまして、常に調査をしてございます。個別の選手についてのコメントは差し控えさせていただきますけども、今後もファンの皆様や株主の皆様のご期待に応えられますよう努力を重ねてまいりますので、ご声援のほど、よろしくお願いいたします」質問を予測した上で作り上げ、年を追うごとにアップデートされる「想定問答集」から引っ張り出した回答だとはわかる。ここで終わってもよかったが続きがあった。「また、ひと言申し添えますと、あくまでも編成の基本、チームの根幹をなすのは、ドラフトで指名し、育成した選手であるということを、ご理解いただきますよう、重ねてお願い申し上げます」つまり「編成の基本、チームの根幹は外国人よりもドラフト」で、阪神球団が声を大にして主張したかった基本方針。鮮やかな一発回答だった。「よその球団だったら失敗外国人でも、ちょっとくらい試合には出てます」株主の言う通りで、問いただしたい気持ちも理解できる。今季の新助っ人に目を向けると野手のキャム・ディベイニーは2軍降格。投手ではダウリ・モレッタが再調整を命じられ、イーストン・ルーカスは腰部の疲労骨折で戦列を離れ、カーソン・ラグズデールは1軍登板ゼロ。4人の年俸総額は日本円で約6億円!本当にもったいない…シーズン途中で復帰が決まったラファエル・ドリスを除けば、リーグ優勝に輝いた昨年も機能しなかった。外国人選手の質が下がり、球団の調査能力に安定感が欠ける。本来なら窮地となるはずが、阪神の場合は何ともない。佐藤輝明、伊藤将司、村上頌樹、中野拓夢、高寺望夢、石井大智らの2021年入団組がいる。大山悠輔は17年1位、19年近本光司は外れ外れ1位。23年森下翔太、26年立石正広…近本の左手首骨折での離脱があり、D1位入団クインテットのお披露目はまだだが、その日はきっとくる。24年D1位・下村海翔が〝秘密兵器〟になる可能性だってある。助っ人がプラスアルファで働けば、それで良し。しかし他球団のように、かつての阪神がそうであったように、過度の期待はかけない。リーグ戦再開後は2連勝で単独トップに立ったが、今季は巨人、ヤクルトとの三つ巴が待ち受ける。気の抜けない戦いが続くが、自力と自前で勝ち抜くだけ。株主総会で改めて示された「ドラフト補強&育成方針」に沿って、球団初の連覇を目指す阪神が王道を歩む。■稲見 誠(いなみ まこと)1963年、大阪・東大阪市生まれ。89年に大阪サンスポに入社。大相撲などアマチュアスポーツを担当し、2001年から阪神キャップ。03年には18年ぶりのリーグ優勝を経験した。現在はサンケイスポーツコンテンツビジネス局嘱託。プロ野球日程へ