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チェコ挑戦3カ月 荻野貴司が明かした40歳の現在地 - スポニチ Sponichi Annex 野球
昨季限りでロッテを退団し、今季からチェコの国内リーグ「エクストラリーガ」の強豪ドラチ・ブルノでプレーする荻野貴司外野手(40)が本紙インタビューに応じた。打率3割台を維持する一方で、長年付き合う膝の痛みや40歳で感じる身体の変化を率直に告白。異国の地でも「楽しむためではなく、勝つため」と戦い続ける、その胸中を語った。(聞き手・柳原 直之)
――チェコに来てから約3カ月。打撃では6月26日時点で打率・352前後と好成績を残している。自身はどう感じているか。「チェコのリーグレベルは、日本のNPBよりかは全体的にやはり落ちます。ただ、僕自身のレベルも落ちてきていて、体もそんなに動かないので、今は(チームのレベルに)ついていくのに結構精一杯な感じです」――自身の売りでもある盗塁が3つ。膝の状態は。「あまり良くないですね。古傷があるので、痛くてなかなか動けないです。日本にいた時から右膝が痛くて、チェコに来てから左膝も痛めてしまって」――膝の古傷とはどのように付き合っているか。「膝の関節の中が痛んでいるので、多分ですけど、周りの筋肉で固めて動かないようにしてしまっているんだと思います。だから、周りの筋肉がすごく張ってしまう。なので、それを少しでもほぐして動くようにするというイメージです」――その状態でも高打率を残せている。「バッティングにはあまり影響はないんです。ただ、そこから走ることや、守備もなかなか動けていないので、守備範囲などで自分の思ったプレーができていない状況です」――本塁打はまだゼロだが本来はパンチ力もある。「そうですね、ホームランも打ちたいです。ただ、走れない分、体のキレというのがなかなか出なくて。走る以外の違う形でキレを出していかないといけないなと感じています」――40歳になり、膝以外で体の変化を感じることは。「やはり瞬発力が落ちてきていると感じます。脳みそと結びつかないというか、早く動けない。反応がちょっと遅れてきたり。あとは連戦がちょっときつくなってきましたね。チェコでは(連戦があっても)3試合ですが、それでも体がきついなと感じます」――具体的にどのような場面で反応の遅れを感じるか。「打球判断とか、走塁の時の判断とかで、『あれ、ちょっと遅れてるんじゃないかな』と最近思うことがあります」――その感覚を補うための練習は。「日本だと毎日練習する中で打球判断の練習もできますが、こっちではそういうのがないので、練習量の問題かもしれません。感覚がなかなか…」――コンディショニングなどで工夫していることは。「その分、本当にストレッチと、自分でできるケアというのを、日本にいた時より大事にしています。今は走る以外のトレーニングをしたりしています」――走る以外のトレーニングは具体的にどのようなことをしているか。「骨格、股関節の動きの体操とか、関節の動きを良くする可動域やバランスを整えるトレーニングです」――ストレッチはどのようなものを行っているか。「静的なストレッチをした後に、少し動的なものを入れる、というのをウォームアップの時にやっています。これはロッテにいた時からずっと続けているルーティンみたいなものです」――普段の体のケアは。「自分でストレッチをしたり、ストレッチポールでほぐしたり、筋膜リリースをしたり。自分でやる方が多くなりましたね。マッサージガンや、かっさ(血流やリンパの流れを整える専用のプレート)なども使っています。テーピングも自分で巻いていますよ」――トレーニング環境について、NPBとの違いは。「チームに週1回だけ、理学療法士のような人が来てくれて、見てもらいたかったら見てもらえるという感じです。膝の治療を何回かしてもらいましたが、日本のように人数がいるわけではないので、1人にかける時間も長くはないです」――トレーニングはどなたかに教わっているのですか?「日本にいた時から教えてもらっているトレーナーの木村匡宏さん(SPONOBA代表)と相談しながらやっています。木村さんは日本にいるので、『こういうのをやったらいいよ』と動画を送ってもらったりしています」――グラウンド外での生活について食事などで驚いたことは。「食事は、チェコ料理も美味しいですし、意外に抵抗なく過ごせています。日本から持ってきた調味料を使いながら家で料理もするので、食事で困ることはないです」――チェコで美味しいものは。「ビールはやっぱり美味しいですね、飲みやすいです。伝統料理だと『タタラーク』という、ユッケのような生肉をパンに乗せて食べる料理があるんですが、それがおいしいです。あと、じゃがいもやスープが基本で付いてきますね」――積極的に摂っている日本の調味料は。「味噌ですね。味噌汁。あとは醤油とか、本当に基本的なものです」――今後のスケジュールについて。「前半戦が終了して、7月からまたリーグ戦が再開して、その後9月にプレーオフがあります」――その他の試合予定は。「この間、ヨーロッパチャンピオンズリーグというのがあって、そこで勝ったので、その先のリーグ戦のようなものが9月にあります。オランダ、ドイツ、イタリアの代表チームなどと試合をしました。それがすごく楽しかったです」――日本への帰国予定は。「(全ての試合が終わった後の)10月か11月くらいになると思います」――苦労も多いが、チェコでの生活を楽しんでいる。「はい、全然楽しんでいます。楽しいですけど、もっと体が動いたらもっと楽しいかな、という感じです。今は自分の体と戦っている感じで、まだ野球自体を100%楽しむというところまではいけてないかもしれません」――そこには勝負に対する真剣な思いがある。「そうですね。日本と同じように、勝負に対して真剣にやらないといけないという思いはまだ持てています。それがモチベーションになっているのかもしれません。打てたら嬉しいし、打てなかったら悔しいし、また練習しようと思います。楽しいだけだったら、ここでやる必要はないのかなと思います。草野球とかでもできるので。ちゃんと勝たないといけないし、いい結果を残さないといけないと思っています」