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阪神・工藤泰成 出た球団最速163㌔ 8回満塁ピンチで“覚醒”「もっと磨きをかけていきたい」 - スポニチ Sponichi Annex 野球
剛速球で、聖地をどよめかせた。阪神・工藤が、1―0の8回から2番手として登板。2死満塁のピンチの場面で投じた初球だ。外角寄りの直球でストライクを奪うと、スコアボードに球団最速タイ「163」の数字が光った。
「(マウンドでは)見てなくて、ベンチで知りました。そんな出てたんだって。出たのはうれしいです」渾身(こんしん)の一球からギアが上がった。20年藤浪の162キロを更新する球団日本人最速の163キロをマーク。球界全体でも165キロの大谷翔平、佐々木朗希(ともにドジャース)、164キロの千賀滉大(メッツ)から数えて、日本人4番目の球速となった。この日は全24球のうち計9球が160キロ台を計測。「自分の中でも腕を振っていこう、という意識でいました」と振り返った。ピンチを背負っても冷静だった。安打、失策、四球で無死満塁。そこから、仁王立ちした。岩田を投ゴロ、セデーニョを空振り三振に抑えて2死までこぎ着け、最後はサンタナを161キロの高め直球で空振り三振。マウンド上で雄たけびを上げ、感情を爆発させた。頼もしい剛腕を、藤川監督は「自分が現役のときを思い出してみても、いわゆる覚醒をするときは非常に大きな壁が目の前にある。こういうふうにして乗り越えていくんだ、というのが見て取れた。こちらもゾワゾワとした」と目を細めた。「もっと(直球の)磨きをかけていきたいと思います。質を高めていきたい」新たな歴史を刻んだ「163キロ」は通過点。自慢の剛速球は、まだ進化の途中だ。 (山手 あかり)