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【元虎番キャップ・稲見誠の話】阪神・佐藤輝明に積極的休養は?疲労困憊では?Xデーはいつ?そして9連戦突入-
12日のヤクルト戦の七回、決勝2ランを放った阪神・佐藤輝明阪神・佐藤輝明が2戦連続本塁打を中堅右に運んで、均衡を破った。続く大山悠輔も左中間スタンドに放物線を描いた。12日のヤクルト戦(甲子園)はSOアベック弾で七回に試合が大きく動いた。あとは八回からの2イニングを守るだけ…の状況で二塁に植田海が入って、中野拓夢はベンチに退いた。「たくさんの選手が疲労してますよ。全選手。ミスも時には起こる。ですけど、1年間戦い続けるのは非常に難しいですし、梅雨が明けたばかりですから。梅雨に感じた体の異変、大変さは…もう少し時間がかかるでしょうから。選手たちは必死にやってくれていますよ」試合後の藤川球児監督は守備の達人に与えた休養の意味を説明した。守り切るだけの状況でも、中野をベンチに下げるほど、選手の疲労は隠せない。森下翔太も大山悠輔もしかり。そして佐藤輝明もそう。それは6月以降の本塁打数をみればわかる。3日の西武戦(甲子園)で放った15号から、長いトンネルに入り、次の一発は28日の広島戦(マツダ)。15試合&64打席に渡って途切れた快音を放った。しかし流れはさほど変わらず、次のアーチまで、8試合の空白期間があった。ようやく11日のヤクルト戦から2戦連続アーチを描いたものの、本塁打ペースは落ちた。これで18号。昨年7月13日のヤクルト戦(甲子園)で自己最多の24号を記録したことを思えば、6月以降のブレーキがよくわかる。さらに現状を示すデータを挙げるなら失策数。昨季は6個でシーズンを終えた。驚異的に向上した守備力は今季も垣間見られるが、ここまでの失策数は「12」…10日から一塁悪送球とファンブルで2戦連続して守備で足を引っ張った。「どれだけ努力しても、こういうレベルで野球をしていますから、こちらの問題、責任ですから、何も考えることなくライトへ大きな放物線のホームランを打てばいいんじゃないですか? プロらしく素晴らしい姿で日々やってくれていますよ」佐藤の心と体の疲労度がわかる藤川監督は前向きな言葉を残した。こういわれた選手は奮起する。もう一度やろうと思う。このアプローチは前任者の岡田彰布監督はできない。生きてきた時代が違う。「ホームランを打てばいい」-その要求通り、0ー0の重苦しい雰囲気を打ち破る決勝2ランを放ったわけだ。「修正しながら最後はいいバッティングが出来たと思います」と佐藤。いつかは疲れが取れて、また状態が上向く。それは間違いない。シーズン終盤になって、リーグ連覇と三冠王を追う立場になっていることも十分に考えられる。落ちたペースはいつかは戻る。しかしそれは〝健康〟を壊さないことが絶対条件。ここまで全試合スタメン出場で、ゲーム終盤の「お役御免」の交代は、わずか3度。3月のワールド・ベースボール・クラシックから長い真剣勝負が続いている。佐藤の体が悲鳴を挙げる前に指揮官が決断するのか。或いは「まだ大丈夫」なのか。14日からは中日(バンテリンD)-広島(マツダ)-DeNA(甲子園)の9連戦。一日置いて、本拠地で巨人を迎えて、球宴前最後の3番勝負に臨む。「9連戦プラス3試合、この12試合ですか。いろんな可能性を秘めた選手たちがいますのでチームの勢いを持って9連戦やっていきたい」指揮官は既に12試合の戦い方を描いている。今朝丸裕喜の先発、2軍からの若手抜擢に新助っ人左腕のアンダーソン・セベリーノの合流…様々なプランの中に主力選手の休養の選択肢もあるはず。禁じ手ではない。「佐藤、スタメン外」「佐藤、ベンチメンバー外」「佐藤、欠場」。何があっても驚かない。デッドラインの向こうに行く前に手を打つことも「勝利への近道」となる。■稲見 誠(いなみ まこと)1963年、大阪・東大阪市生まれ。89年に大阪サンスポに入社。大相撲などアマチュアスポーツを担当し、2001年から阪神キャップ。03年には18年ぶりのリーグ優勝を経験した。現在はサンケイスポーツコンテンツビジネス局嘱託。プロ野球日程へ