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【球界ここだけの話(4202)】DeNA・石田裕太郎がベンチの後片付けを続けるわけ 白星から遠のいても変わらぬ姿勢
7月7日の中日戦でお立ち台に上がったDeNA・石田裕太郎(右)と牧秀悟それは至極当然の行動だった。DeNA・石田裕太郎投手(24)は、自身が登板した試合後にベンチの片付けを続けてきた。若手の役目と言ってしまえばそれまでだが、自らの結果に一喜一憂せず雑用を率先する姿は立派だ。理由を問うと「人に見られて恥ずかしくないようにしています。好きな球団で野球がやれるのは本当に感謝しかない。投球で恩返しするのはもちろんですけど、そういうところをしっかりしたいんです」と自覚を口にした。根底にあるのは、野球人である前に、一人の人間であるという認識。両親の教えが大きく、静岡・静清高と中大時代に送った寮生活でも学んだという。てらいのない返答を受け、「徳を積むため」といった答えを予想して水を向けた自分の無粋さが恥ずかしくなった。7月7日の中日戦で今季初完封を飾った石田裕太郎3年目の今季は開幕から先発ローテーションを守りながら、打線の援護に恵まれないこともあり、序盤戦は白星が伸び悩んだ。それでも、石田裕の行いは変わらない。「自分が納得する結果だろうが、駄目な結果だろうが、そういうところは誰にでもできる」と凡事徹底してきた。とりわけ5月下旬に3勝目を挙げてからは勝ち星が遠く、6月は4試合に投げて3敗を喫した。7月7日の中日戦でようやく手にした4勝目は、9回をわずか1安打に抑える完封劇だった。4―0と打線の援護もあった快勝。日頃の積み重ねが実を結んだようにも映った。その試合で先制本塁打を放ち、打線に勢いをつけたのが牧だった。石田裕にとって中大の3学年上にあたり、気の置けない関係。後輩とともにお立ち台に上がった28歳の主砲は「隣にいる若造が『牧さん打ってください』としつこかった。ようやく打ててよかったです」と安堵の笑みを浮かべた。石田裕のマウンドを守る姿はもちろん、ベンチでの変わらぬ振る舞いもナインを突き動かすものがあるだろう。右腕は折に触れ「勝ち負けは運」と繰り返すが、この先でツキがめぐってくるはずだ。何より、運に左右されない確かな力がある。(鈴木智紘)プロ野球日程へ